朱音ヨガ代表
福田美み子の
カラダコラム

パーソナルトレーニングってどんな人が受けてるの?

パーソナルに通ってくださっている方は若者から70代の生涯現役希望のご婦人まで、老若男女豊かな顔ぶれです。

例えばある若者

中学生の可愛らしい女の子は、彼女の猫背を改善させたいというお母さんが半ば強引に引き連れて来たところから始まり通って来てくれています。(コラム掲載OKいただいてます)

セッションはお母さんにはご遠慮いただいて2人だけで行います。思春期の女の子のあれやこれやを聞きながら、愛らしくてギュッとしたくなったり懐かしかったり、自分と重ねてみてほろ苦かったり、私も楽しく60分を過ごさせていただいてます。

彼女のその「猫背」の理由

身体の前面と後面の筋バランスを整えるようなストレッチ&トレーニングと、しっかりとコアから機能する呼吸という基本的なベースへのアプローチから始めていくことで、本人の日常での動作に対する意識が変化してきており、継続するほどに当初と比較すると安定した美しい姿勢と心身で生活できているようです。

さて、彼女はなぜ母が気になって仕方ない程までの猫背になったんだろう

様々な話から推測するに彼女は両親共働きのひとりっ子で、とても大切に育てられました。幼い頃から家で留守番することが多く、「危ないから外に出てはいけない」と教えられてきました。素直に母の指示を聞ける子なので、もちろん家から出ずにひとりで遊びます。「ビーズ遊び」や「紙粘土工作」でミニチュアハウスなどの小さなおもちゃを自作することが大好きだったそうで、その細かさは指では追いつかず、ピンセットでないとできない程のクオリティ。

毎日毎日、低学年の頃から夢中になり過ぎると声も届かないほどになり作っていた彼女の姿勢の癖、想像つきますよね。

彼女は運動が嫌い。できれば理由を作ってでも動きたくないため、残念ながらその偏った筋バランスを運動によって整えるというプロセスが欠けてしまっていたわけです。

彼女は美術大学に進んでアーティストになるか、建築デザイナーになるかという素敵な輝く夢をキラキラした瞳で語ってくれます。

 

そこで提案。

 

運動ってね、私たちにすごいイマジネーションを与えてくれるんだよ!と、脳へもたらされる神経刺激やその恩恵などについて語り合ってみる

そんな知識を刷り込みながら、「苦手が楽しいに変わる運動」を一緒にやってみるところからスタートし、自分の変化を感じやすいホームワークをプレゼントし、動く習慣をつけていく。

すると小さな変化の報告を毎回してくれるようになってきました。

ねぇ、コレって腹筋ですよね?」

後ろの席の子に「背伸びた?前が見にくいよ」と言われたのは背筋が真っ直ぐだからだね!とか、「100mのタイムの伸び率がハンパないな」って先生に褒められたとか、「ねぇ、コレって腹筋ですよね?」とお腹を見せてくれたり。

些細なことなんです。

ただ、些細なことの積み重ねはとてつもなく大きな山となるのです。山には四季の訪れがあり、その恵を授かり豊かな自然の姿があります。人間も然り。

お母さんはその娘さんの様子を心から喜んでいらして、当初は猫背が治ればいいと思ってお願いしただけだったのに、まさかこの子が筋トレする姿を見ることになるなんて嘘みたいで!と。

姿勢や健康面だけでなく、彼女の行動の変化によって家族間の言い争いが減り、とても発展的な会話ができる親子関係になってきているらしく、お父さんも触発されてお風呂上がりの腹筋を始めたとか、集中力が上がってるおかげで絵画展で入賞したとか。

きっかけ』をお手伝いするパーソナルトレーニング

小さな変化が生み出す喜びは、どれほどのかけ算で膨らんでいくのかと考えると、その『きっかけ』をお手伝いできたことに「パーソナルトレーニング」の意義を感じさせていただけます。

目の前の人の「これが欲しい!」に気づけるための時間を与えてもらったのがパーソナルトレーニングの時間であると、トレーナー的に捉えております。

身体が欲しがっているものに気づけてそれをお伝えできれば、姿勢は勝手に良くなってくれるものであり、身体はまたその次のステップへ向けて舵取りをしたがるものだと感じております。心模様もまた然り。

世の中は知らないことが溢れています。

私もそこそこに長らく生きてきておりますが、まだまだ知らないことだらけです。

人間の身体というものひとつをとっても、まるで小さな宇宙のよう。

自分の身体を知りながら、未知の自分と出会っていける喜びを感じつつ思春期を成長していっている彼女。

そんな蕾が開く直前の貴重な時間を共にできる喜び、ありがたいことです。

 

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